【校長室より】砺波地区創作ダンス発表会について

 さる2月4日(土)に福野文化創造センターヘリオスにおいて第43回砺波地区高等学校創作ダンス発表会が行われました。少子化による参加校の減少から、今年が最後の発表会になるとのことで、非常に感慨深いものがありました。

 ちょうど私が高校生の時にこの発表会が始まったのではないかと思われます。当時本校では真冬に1週間寒稽古が行われ、男子は柔剣道、女子はダンスに取り組み、心と体を鍛えていました。

 その時、ダンスの指導をしていた体育の先生にはよく可愛がっていただき、稽古後防具の片付けをしていた私に「謙作君も一緒にダンスしてみる?」と気さくに声をかけられたことを懐かしく思い出しながら、発表会を見ていました。

 当時と比べ、ダンスのスタイルは多少変わった面もありますが、高校生達の伝えたい想いや情熱は全く変わらず、とても嬉しく感じるとともに、たくさんの勇気と元気をもらいました。

 ラストには、本校卒業生である日本女子体育大学の齊田朱李さんが招待作品を披露、最後の発表会に華を添えていただきました。

 来年からは、呉西地区のダンス発表会としてこの大切な行事は継承されるとのこと、ますますの発展を祈念します。これまでの43年にわたり、この発表会に参加してきた生徒の皆さん、そして指導と運営にご尽力してこられた砺波地区の先生方に深く感謝いたします。本当にありがとうございました。

【校長室より】課題研究を終えて

 本校の学習は、単に知識や技能を習得するスタイルではありません。

「学び方がわかる」

「思考の楽しさがわかる」

「学ぶ事に前向きになる」

この3点をモットーにした探究的な学びを追求しています。

先週、2年生の課題研究発表会を行いました。校内だけでなく、保護者をはじめ、行政や地域の方々にもたくさん見ていただきました。

課題研究の期間は約半年と短かったのですが、課題の着眼点、仮説の設定、検証の進め方、Critical thinkingの意識などにおいて、質の高さが随所に見られ、生徒達は探究的学習のサイクルをしっかりと理解できていると感じました。

本校では、学力向上の鍵は、探究力育成にあると考えています。そして、探究力は、本校のスクールポリシーに掲げている8つの力(①自律・規律 ②協働力 ③自己力 ④行動力 ⑤継続力 ⑥思考力 ⑦発信力 ⑧創造力)に密接に結びつき、人間性を向上させる源であるとも考えています。

 今後も、地域と連携した探究活動を実践し、成果を発信することで、自分たちが生きる未来を「我がこと」として捉え、行動していく機会を増やしていければと思います。

学校長 中村謙作

 

雪掻きができる受験生

 本校の校長に赴任して間もない頃、ある女性の方からお礼の電話がありました。その方の話によると、夜に砺波駅でお子さんを車椅子に乗せて階段を降りようとしたところ、エレベーターに気づかず、駅員さんの姿もなく、はたと困っておられたそうです。その時、たまたま通りかかった本校の生徒が、近くにいた他校の生徒に声をかけ、一緒に車椅子を持って階段の下まで降ろしてくれたとのこと。大変感動しておられました。

 たとえ気持ちがあっても、いざ行動に移すには勇気が必要です。話を聞いて、本校の生徒を誇らしく感じ、このような生徒を育てていただいている保護者の方や先生方に深く感謝した次第です。

 かつて私は、三年生の担任をしていた時、「雪掻きができる受験生になろう」と生徒達に伝えていました。それは、「自分は受験生だ」と堂々と言えるくらい夢に向かってひたむきに努力するとともに、どんなに忙しく大変な状況であっても「雪掻きを厭わずできる」つまり、困っている人のために自分のできることを少しでもやれるような器の大きい人間になって欲しいというメッセージでもありました。

 駅で女性を助けた生徒は、帰宅が遅くなり、明日の準備等で忙しかったかも知れません。まさしく彼は「雪掻きができる受験生」であり、その行動は本当の意味でこれからの社会に求められる、主体性と協働性を兼ね備えた価値あるものだと思います。

「道義為之根」本校の校訓の一つです。いつの時代においても、学問の礎となる精神を大切にしながら、人生や社会に生かすことができる学力や人間力を育成することが、砺波高校の目指すべき方向性だと考えています。

学校長 中村謙作

令和3年度がはじまりました

 4月1日(木)から令和3年度がはじまりました。

 今年の冬は大雪に見舞われたものの春の気温が高く中庭の桜は満開となり、正面玄関前のチューリップは花を咲かせています。

 2,3年生の登校は7日(水)からとなります。

【校長室より】卒業生のみんなへ

私は卒業生の皆さんが入学した年に砺波高校に赴任し、3年間皆さんの姿を見続けてきました。
ここに最後のメッセージを送ります。

「人間は負けたら終わりなのではない、諦めたら終わりなのだ」という言葉があります。
困難なことに遭遇することはだれでも嫌ですが、困難があるからこそ、それを乗り越えた時の喜びが得られます。
苦しいことを乗り越え、それを克服したことによって成長が得られます。
また、何事にも「結果」がついてきますが、生き方に大きく影響するのは、結果に至るまでの過程にあります。
そして、結果が出た後、どのような意識で行動するかです。

夢を持ち、目標に向かう姿勢、これからも大切にしてください。